2010/07/31

飲もうよ

飲もうよ


あなたからの暑中見舞いが きょう届いた
「元気ですか」
とだけ、ボールペンでかきたした相変わらずのそっけなさ


なんだか懐かしくなって
「今年の夏休みには帰ろっかな」ってきめたんだ
どんなに離れていても


あなたは僕のことをおぼえていてくれるから








ふと思いついて電話をする
「今年は帰ってくるの~? 私も帰るからさぁ、みんなで集まろうよ。」

あの頃よく 私の家で飲んだよね。
「あんたのいってること、ほんとわかりにくいわぁ~。」
って笑い飛ばされて

でも、いちばん私のことを知ってくれてた友達

あなたがどんなふうに哀しかったかなんて話さなくても

伝わる想いがわかるから

いつまでいっても

なんだか かんだか

わいわい わいわい



「生きること」ただそれだけの約束のために

きょう 届いた 生まれたばかりの君の写真 毎日同じように 繰り返す喧騒 人々が帰りをいそぐ夕方をまわって ひとり  疲れた体で電車に飛びのる頃には たくさんの家々に 暖かなひかりが満ちていて 君がお腹の中から 生まれてくる今日まで た...