雪が降った
草ぼうぼうの
庭に花壇に
空き地に
道路に
何もかもがあのひのまま
あの日のまま
咲き終わって申し訳無さそうにしていた花々が
邪魔っけだった雑草も
みんないっしょに
雪の中に見えなくなってしまった
春にはまた
これでもかと新しい芽が息吹いてくるのに
今回はここまでよ
もう 少しねむりなさい
雪はそう言って
眠らせる
また来る春の日のために
今回はここで
そして 眠りなさい
また逢いましょう
そんなふうに
きょう 届いた 生まれたばかりの君の写真 毎日同じように 繰り返す喧騒 人々が帰りをいそぐ夕方をまわって ひとり 疲れた体で電車に飛びのる頃には たくさんの家々に 暖かなひかりが満ちていて 君がお腹の中から 生まれてくる今日まで た...